弁護士法人杜協同 阿部・佐藤法律事務所

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震災法律相談Q&A

納入前の商品の損壊

A:前提として、取引先との間の契約は、業務用のエアコン5台を目的とする売買契約(民法555条以下)です。
売買契約においては、売主は目的物を引き渡す債務を負い、買主は目的物の対価を支払う債務を負います。
売主(取引先)が負っていた目的物(エアコン)を引き渡す債務を履行することが不可能になった(履行不能)場合、新たなエアコンを用意してもらうことはできません。
そして、当該エアコンが特定物(例えば不動産や美術品等、その物の個性に着目して契約がなされた場合)であれば、売主の債務は履行不能となってしまいます。
これに対し、当該エアコンが種類物(例えば新車等、その物の個性に着目せず、一定の種類に属する物として契約がなされた場合)には、他から同種同等の物を調達することが可能であるため、原則として履行不能にはなりません。

A:ちょっと待って下さい。契約時は種類物を目的としていても、その後目的物の「特定」が生じた場合には、基本的に特定物の売買と同様に扱われることになります。

A:民法401条2項は、「債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了し、又は債権者の同意を得てその給付すべき物を指定したときは、以後その物を債権の目的物とする。」と規定しています。
取引先の準備の状況にもよりますが、「特定」が生じている可能性はあると思います。

A:いえ、特定物(特定後の種類物も同様)の売買契約においては、目的物が売主の帰責事由なく滅失又は損傷した場合でも、代金を支払う債務は消滅しないとされています(危険負担の債権者主義・民法534条1項(種類物につき同条2項))。
ただし、この債権者主義を広く適用することについては批判も多いところです。
534条も任意規定なので、特約でその適用を排除している可能性もあります。
まずは契約書をきちんと確認してみることをお勧めします。

取引上の問題

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