弁護士法人杜協同 阿部・佐藤法律事務所

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震災法律相談Q&A

借家の修繕費用

A:賃貸人は、賃借物の使用及び収益に必要な修繕をなす義務を負うとされています(民法606条1項)。しかし、特約で賃貸人の修繕義務の範囲を制限している場合もあるので、まずは契約書の確認が必要です。

A:一般的に、修繕費を借家人の負担とする特約自体は有効と解されています。
もっとも、「すべて借家人が修繕する」として修繕義務の範囲が明示されていないような場合には、借家人が負担する修繕の範囲は、小修繕ないし通常生ずべき破損の修繕の範囲に限られるべきと考える立場が有力です。
今回のような予想外の大規模な地震による損壊については、特約があったとしても借家人は修繕義務を負わないと考えるべきです。
古い判例ですが、予想外の天災による修繕義務は賃借人に及ばないとしたものがあります(大判大10・9・26、大判昭15・3・6)。

A:おっしゃるとおり、そうなると先ほど述べた民法の原則に戻って賃貸人の修繕義務の問題となるわけですが、どんな場合にもこの修繕義務が生じるわけではなく、①必要な修繕であること、②修繕が可能であること、という2つの要件を満たす場合に生じるとされています。
このうち、①修繕の必要性については、修繕しなければ賃借人が契約によって定まった目的に従って使用収益することができない状態になった場合に認められます。
②修繕の可能性については、物理的・技術的な面だけではなく、経済的な観点からも判断されます。
経済的な観点というのは、例えば、修繕費用が新築費用に匹敵する程に高額になる場合や、賃料の安さに比して修繕費が過大にかかるような場合に、修繕可能性がないと考えることがあるということです。
一般的にはこのように考えられていますが、具体的にどのように修繕するかは家主との協議によるところも多いので、まずは家主に相談してみて、そのうえで弁護士に相談してみるとよいと思います。

借地借家の問題

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