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弁護士法人 杜協同 阿部・佐藤法律事務所は、企業法務・行政・医療・倒産事件を専門とする弁護士法人です。

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6.ヤミ金の被害にあわないために

  • Aさん  最近ヤミ金融の被害が拡大しているといわれています。そもそもヤミ金融とはどんなものを言うのですか。
  • 弁護士  簡単に言いますと「法外な高金利で金銭の貸付けを行ない、強引に返済を迫る」のがヤミ金融です。多重債務者(複数の業者からお金を借りている人)が狙われやすく、なかには自殺した人もいる程です。
  • Aさん  しかし貸金業を行なうのには登録しなければならないのではありませんか。
  • 弁護士  そのとおりです。貸金業の規制等に関する法律(略して「貸金業規制法」と言います)によって財務局又は都道府県に登録を行う必要があります。しかしヤミ金融業者の多くは無登録です。そしてこれら業者の手口は、出資法(出資の受入れ・預り金及び金利等の取締りに関する法律)の上限金利である29.2%を大きく上廻る高金利で貸付け、借入人だけでなく、親戚・知人・職場等にも押しかけ、あるいは脅迫めいた電話をかけるなど暴力的な取立てを行なっています。その利息はトイチ(10日で1割の利息)、はおろかトサン(10日で3割の利息)とも言われています。
  • Aさん  そういう悪質な業者は何時頃からどうして生じたものでしょうか。
  • 弁護士  昔から悪質な業者はおりました。しかし平成14年度に入ってから深刻な社会問題として取り上げられるようになってきたのです。その理由として@改正前の貸金業規制法では悪質な業者参入を拒否するのは困難である(登録手数料が安い。暴力団員排除条項がないなど)A宅建業や旅行業に義務付けられている取引主任者のような制度がないBヤミ金融業者に対する罰則が軽いことなどが指摘され、加えて貸金業界からは現在の出資法上限金利29.2%は平成11年に当時の年40.004%から引下げられたものですが、そのため、返済が困難と認められる高リスクの借入希望者に正規の登録業者からの資金提供が困難となったことも理由とされています。
  • Aさん  それで、最近法律改正が行われたそうですが、どの様に変ったのでしょうか。
  • 弁護士  平成15年7月25日ヤミ金融対策法案(貸金業規制法及び出資法の一部を改正する法律案)が国会で成立し、平成16年1月1日から施行されています。主な内容は前に述べた問題点を踏まえて@貸金業登録要件の厳格化A広告・勧誘及び取立行為の規制強化、B貸金業務取扱主任者制度の創立C年109.5%を超える契約の無効D罰則・取締りの強化などです。
  • Aさん  ところで金利については、利息制限法、出資法及び貸金業規制法それぞれに規定があって判りにくいのですが上記3法の関係について説明して下さい。
    弁護士  利息制限法上、利息は元本10万円未満は20%、100万円未満は18%、100万円以上は15%となっています。従って上記の範囲であれば利息の契約として有効で貸主からの支払請求は可能です。一方、出資法では上限金利が29.2%とされていますので利息制限法との関係が問題となります。この間の利息は利息制限法上無効となり貸主から支払請求は出来ません。しかし借主が超過部分の利息を任意に支払った場合、貸主が契約書・受領書を交付していれば利息の支払として有効となります。更に貸金業規制法では109.5%以上の金利は禁止されています。
  • Aさん  最近(平成16年2月20日)最高裁判所で利息制限法の上限を超す金利について判決があったようですが、これについて説明して下さい。
  • 弁護士  これは旧商工ファンドの融資をめぐっての判決です。今、お話ししたとおり、利息制限法超過の利息の約定は無効ですが29.2%までは処罰されません。いわゆる「グレーゾーン」と言われるものです。任意の弁済は「みなし弁済」と言われて一定の場合有効とされてきました。今度の最高裁の判決は、「みなし弁済」を厳格に解釈し、@契約時に借り手へ交付される書面に一部でも記載漏れがあった場合A借り手に交付する受領書を直ちに交付しなかった場合などには「みなし弁済」の適用は認められないと判示したものです。
    Aさん  ヤミ金融など悪質な業者への対策は強化されているようですが、具体例について2、3お尋ねします。年109.5%を超える貸付があった場合どうなるのですか。
  • 弁護士  出資法5条1項で禁止されている契約は無効となりますので、「利息」の請求は一切できませんし、借り手も利息を支払う必要はありません。元本については通常は返す必要があります。不当利得になると考えられるからです。しかし貸主の行為が極めて悪質な場合は貸付け自体、公序良俗違反(民法90条)とされ民法708条の不法原因給付に該当し元本も返還する必要がない場合もあります。又悪質業者には五年以下の懲役もしくは1000万円の罰金又はこれが併科されます。
  • Aさん  暴力団排除条項は新規登録業者にのみ適用されるのですか。
  • 弁護士  そうではありません。既存業者にも適用されます。苦情等により暴力団との疑いがあるときは行政庁は警察当局に照会し、その意見を踏まえて登録取消しを行います。
  • Aさん  最後に、被害にあわないための注意事項を教えて下さい。
  • 弁護士  消費者金融からは、借りないようにするのが第一ですが、どうしても借りなければならない場合は、必要な範囲で、返済が確実に出来、金利・手数料も確認のうえ借りることが重要です。登録業者かどうかは財務局や都道府県に照会すれば判ります。悪質性については、出資法の上限金利が年29.%ですから、これを目安に考えれば良いでしょう。又携帯電話による広告・勧誘は禁止されましたので、これによる業者も要注意です。貸金業取扱主任者も義務付けられましたので、その氏名も確認しておくことです。万一違法な請求・取立てがあった場合は、取引の経過が判る資料や業者とのやりとりをテープなどに整理し、警察・弁護士などに相談することです。
  • Aさん  どうも有難うございます。

 


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